【2019年イエローストーン紀行①】寒がりの人間が極寒の地を1人訪れるまで

前回の記事(http://yellow-warbler.com/?p=3263)でも書いたように、2019年初旬にアメリカ・イエローストーンを単独で訪問した際のブログです。

冬のイエローストーンは、場所によっては人の背丈よりも雪が積もり、氷点下20度近くまで冷え込む場所です(時期によってはもっと冷え込むことも)。

なぜ、寒がりの人間がわざわざ寒い時期のイエローストーンに行くに至ったのか?をつらつらと書いていければと思います。

 

始まりは、まだ5歳くらいのときでした。
自宅でテレビを見ていたとき、たまたま海外の野生動物を追うドキュメンタリー番組が放映されていました。茶色くてごつごつした岩肌を、ものともせずに優雅に歩く動物が映し出され、その動物の頭に抱かれている、見事に渦を巻いた角の形を目にしたとき、こんな不思議な生き物がこの世にいるのか、と目を奪われ、 長く長く20年以上続く、恋に落ちました。
それがそもそもアメリカだったのか、何という名前の動物だったのかも今となっては思い出せませんが、それが「大きな角を持つヒツジ」との出会いでした。

 

その後、アーネスト・トムソン・シートン著『シートン動物記』の中で、ビッグホーンシープ(オオツノヒツジ)と巡り合いました。いつかこの、不思議な生き物を実際に見てみたい――漠然とした夢が芽生え、そこから久しく年月が流れました。その後色々な野生動物・野鳥を、長期旅行の度に追いかけてきました。今回の旅の舞台となるアメリカ・イエローストーン国立公園も何度か訪れ、雌や子供のビッグホーンシープは度々見られたものの、未だ立派な角を持つ雄には出会えず、夢は果てしなく、夢のままでした。

 

その後「冬なら雄のビッグホーンも、標高の低い場所に下りてくるから会いやすい」という話を聞き、長いことその夢を温めてきました。イエローストーンの冬は、そうはいっても氷点下で非常に寒く、なおかつ殆ど滞在できる場所がないと聞いていました。寒いのが苦手なこともあり、二の足を踏んでいましたが、待っていても何も始まらないので、長い片思いの答えを得るべく、2019年冬、一人旅することに決めました。

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